イソヒヨドリは磯の鵯で、海岸線から川沿いを経て今や内陸まで進出してきたのはご存じの通り。今の時期、町中でとても美しい声で「さえずり」を聞かせてくれる中型の鳥だ。
では、ヒヨドリはどうか。 同じ中型の鳥だが地味な色で関心外の鳥にされている。しかし、非常に多種な鳴き声を出し、時には複雑な声も出し、他の鳥の鳴き声をまねることもある。また、とても利口で好奇心が強い。源平の合戦の時、神戸一ノ谷で「ひよどり越えの逆落とし」として義経が奇襲した逸話は今でも伝わっている。その「ひよどり越え」とは、当時、ヒヨドリは「渡り鳥」で、ヒヨドリだけが春と秋にそこを越えて海と陸を行き来していた。
その渡り鳥がつい50年程前(これは信憑性に?が付く)に、渡りを止め、国内で季節に移動する漂鳥となったらしい。ここらのヒヨドリは地元の山と平地を行き来するものもいる。中には数少ないが河川敷で年中暮らす個体もいる。ヒヨドリは個体によっては大きさや色合いが多様で、そのわけは暮らしの違いで発生したと考えれば頷ける。元々南方で花の蜜や実を食べていたそうで、渡りを止めて日本で暮らすようになってからは生きるために何でも食べているようだ。実際、河川敷で暮らす個体が夏にセミを食べているのをたびたび目撃したものだ。
そんなわけで、メジロ同様に甘い物が大好きで、今の時期、桜の花にやって来ては蜜を吸う。また、ヤナギの花にもやって来て花ごと食べる。今年はレンジャクに出あえないが、レンジャクも桜の花やヤナギの花やポプラの花を食べる。
●ヒヨドリ:Brown-eared Bulbul 鵯(Hiyodoli)28cm 漂鳥
ヤナギの花を食べるヒヨドリ 2025.4.3 ブドウの房みたいなのが花