2022年3月11日金曜日

命をつなぐ春 Spring that connects lives(カワガラス巣立ち・イカルチドリ抱卵)

 カワガラスのヒナが巣立ちした。また、イカルチドリが河原で卵を温めていた。野鳥の世界も子を孵し巣立ちさせるには、大変な苦労の日を一ヶ月あまり過ごす。そして巣立っても自立できるまではずっと面倒を見ながら、生きるための学習をさせる。人間よりは圧倒的に短い一生の中で、その期間は馬鹿にならない。カッコウなどの托卵するものを除いては・・・

これは推測だが、言葉(鳴き方の識別)は孵化して巣立つまでの巣の中で過ごす間に学ぶのだろう。イカルチドリやケリなど巣穴がないものは、外敵との危険に直面しながら親について学んでいくようだ。その分、すぐに自力で採餌していく。野鳥の世界は命のつなぎ方の違いを様々に選択してきたのだと感慨深い。これから初夏にかけて留鳥と夏鳥それらのえさ運びや巣立ち後の姿を観察できる。身近なスズメのヒナもくちばしが黄色く親の後をついて回るから可愛いのだ。

 3.11の今日は報道にある様に東日本大震災があった日。ここらでは重ねて1.17の阪神淡路大震災を彷彿とさせる。それぞれ11年、27年前の出来事だが、決して忘れることはないし、決して二度と起こらないことを願うばかりだ。


使用 OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO + MC-20

[カワガラスの巣立ち]

 巣立ち予想を9日とふんでいたが、昨日の10日に1羽が巣立ちしたと連絡をいただいた。今朝行くと、2番子も巣立ちしていた。

■ カワガラス:Brown Dipper 河烏(Kawagarasu)22cm 留鳥

 親からのえさもらい 2022.3.11

 ヒナ

 ヒナでも視力はすごい。遠くからえさをもってくる親を見極め大声で鳴く。

 一口では足りない。もっとくれと鳴きわめく。

 ヒナでも結構飛ぶのが今回わかった。50m余り一気に飛んだところを見る。

 一番子なのか水に潜ってえさを探す仕草を見せる。

 2羽そろった場面

 ヒナ

 親が大きな魚を持ってきた。

 今まで虫だったので魚のくわえ方がわからない。

 怖がって飛び下りた。以前も別の渓谷で小魚を与えても食べられなかったヒナを見た。


[抱卵中のイカルチドリ]

■ イカルチドリ:Long-billed Plover 桑鳲千鳥(Ikalu-chidoli)21cm 留鳥

 2022.3.11 イカルチドリはオスとメスが交代で抱卵する。交代時に4個の卵が見えた。


 交代に来た親


 今まで卵を温めていた親